日暮里舎人ライナーのユーザーで、五感を使った自然あそび体験を通じて自然と自分を好きになるきっかけを届ける「ちきゅうの学校」生徒会長の小笠原愛さんが綴るエッセイが「愛の生徒手帳」です。
1ページ目の「愛の生徒手帳」では「LOVE YOURSELF」というタイトルで書いていただきました。
「ちきゅうの学校」生徒会長の小笠原愛と申します。私は10年間六本木のホステスとして、お金を稼ぐことだけを目的に働き、No.1を獲得。それでも心が満たされなかった経験から、自分の好きなことに向かって挑戦する過程で遭遇する、失敗、葛藤、悩みなどを抱えながら過ごした日々の中での気づきや学び、気持ちが軽くなる考え方などを、体験談と共にお届けします。
No.1ホステス時代
六本木のクラブでNo.1になった私ですが、当時は「何かが足りない」という欠落感と、ずっとそれを維持しなければいけないというプレッシャーから来る焦燥感を抱えていました。
「一番になれば」
「お金を稼げば」
「評価されれば」
自信にあふれた自分になれると思っていたのに、一番になっても、お金を稼いでも、周りから評価されても、そこにいたのは以前と変わらない自信のない自分。
「私にとってのシアワセってなんだろう」
漠然とそんなことを考えていました。
そんな中、年齢が30歳に近づき、
「このまま歳を重ねながら“女性”を売りにしていくこの仕事を続けられるのか」
「そもそも、この仕事をずっとやっていたいのか」
「ホステス以外の職歴がほぼない30歳に、働き口はあるのか」
など、いろいろな思いを巡らせていました。
とはいえ、当時の私の収入は、同世代の平均年収よりずっと高く、やりたいことも見つからないのに、収入を手放して次のステージに行く理由がありませんでした。
30歳という区切りのタイムリミットは刻一刻と迫ってくるのに、やりたいことは見つからない。
そして仕事をやめる決断ができない。
「あぁ、どうしよう・・・」
結局答えがでないままやってきた転機は、コネを使った転職話でもなく、勇気を出す訳でもなく、彼氏でした。
30歳手前にできた彼氏が、
「ホステスをやめて欲しい」
と言ってきたのです。
ホステス卒業
今の私だったら、
「ホステスをしている私を好きになったのに、仕事をやめてほしいってどういうこと?」
と言ってしまいそうですが(笑)
当時仕事を辞める理由を探していた私にとっては、最高のきっかけとなってくれました。
彼のお陰で無事にホステスを卒業し、
「あとは彼と結婚かなぁ!」
と夢のようなシンデレラストーリーを描いていたのですが、神様はそんなに甘くはなく、結局は彼と1年後に破局。
「彼と結婚する予定だから、やりたいことは見つからなくてもOKでしょう!」
なんて甘い考えで過ごしていたせいで、彼と破局した後には、やりたいことも、一緒になるつもりだった彼も、ホステスに後戻りする道も、ない。
ない!ない!ない!ずくしで、お先真っ暗で、メンタルをやられてしまい、カウンセリングに通うほどボロボロになっていました。
この出来事があったからこそ現在の私がいるので、 今となっては笑い話ですが、当時は生きる希望が見つからず、本当に辛かったです。
こうして強制的に自分自身と向き合うことになった私は、やっと本当の意味での自分の人生のスタートラインに立てたのでした。
考えても答えがでないなら、流れに身をまかせてみよう
きっといつまでも勇気も出せない、行動もできない私を見かねて、神様が私のために甘えの道を“強制終了”してくれたのだと思います。
そして、現在に至るまで“強制終了”はトータル5回。(残りの4回のことも、いずれ書くかもしれません)
毎回辛くて、どん底気分を味わうのに、“強制終了”されるまで自分に向き合えない自分の弱さの結果なのですが、“強制終了”の度に自分が望む自分に進化していけるから不思議です。
ある意味、勇気を出せなくても、
「自然の流れをもう少し信頼してみてもいいよ」
というメッセージなのかもしれない、とたまに思ったりもします。
とはいえ、自分の意思と勇気で行動できるならそれに越したことはないですよね。
変化も早いですし、大きな痛みも伴わずに済みますから。
それでも、本当に煮詰まって答えが出ない時には、向き合うことからは目をそらさないにせよ、無理に答えを出そうとしなくてもいいと思います。
自然の流れに身を任せてみるのも、アリなのではないのでしょうか。
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