「“めんどくさい”と思う感覚を大事に!」もてき式コラム#11

日暮里舎人ライナー「西日暮里駅」より徒歩7分にあるフィットネススタジオ「studio景」のオーナートレーナーである、茂木慧太さん。
競泳でインカレ優勝やロンドンオリンピック最終選考進出などの実績を残し、現在は太極拳の道を邁進するそんな彼が、その時のインスピレーションで書きたいことを書くのが「もてき式コラム」です。
#11では、「“めんどくさい”と思う感覚を大事に!」をテーマに、コラムを寄稿してくれました。

 茂木慧太さん
茂木慧太さん

「めんどくさい」という口癖

みなさんの周りに、口癖のように「めんどくさい」と言っている人はいませんか?僕の周りには、います。というか、僕自身が、まさにそうです(笑)あまりにも頻繁に言って、周りの方のやる気を奪ったり、嫌な気持ちにさせてしまったりしないように気を付けてはいますが、僕の口癖は「めんどくさい」です。

日本人は世界の中でも勤勉な民族で、怠け者がよく口癖にしている「めんどくさい」という言葉を嫌う人が多いように感じています。ですが、その反面、勤勉であるがゆえに陥りやすい落とし穴に嵌ってしまったり、努力しすぎで自分を追い込みすぎてしまったりする人が多いと思うのです。

今回のコラムは「頑張り屋さんだけど、なぜかいつもうまくいかない」とか、「人よりたくさん行動しているはずなのに、少ししか行動していない人に追い越される」とか、そんな方たちのために書きます。見識を広げて、要領の良さを獲得するためのヒントにしてもらえたら嬉しいです。

ボディワークのイベントで参加者に指導する茂木さん
ボディワークのイベントで参加者に指導する茂木さん

ウサギとカメ

頑張り屋さんの人たちに共通している点として、「めんどくさい」を感じないか、感じたとしても「めんどくさい」を押し殺してしまう、というところがあります。「“明日やろう”は、“バカやろう”」と言う有名な言葉がありますが、しかし、何でもかんでも今日やればいいと言うわけではありません。

ウサギとカメの童話を例にあげましょう。はじめに頑張ったウサギが寝てしまって、焦らずに少しずつ進み続けたカメが最終的には勝つ物語ですが、これにも2つの見方があると思います。1つ目は、怠け者のウサギはダメで、コツコツと続けたカメは偉いという見方。そして、もう1つは、はじめに頑張りすぎて、明日の分も明後日の分も無理にやってしまったために疲労で倒れてしまったウサギと、自分のペースを守って焦らず無理をせずに最後までやり切ったカメという見方です。

茂木さんによる演武
茂木さんによる演武

どちらの見方も、カメを見習いましょうという形で物語は締められますが、ウサギへの視点は異なります。特に、後者の場合、ウサギは頑張り屋さんで、「“明日やろう”は、“バカやろう”だ!」とか「できるだけ多く貯金を作っておこう!」とか、ペース配分を考えずに頑張りすぎてしまった結果、急激な疲労に襲われて、倒れるように寝てしまったのかもしれません。

僕が修行をしている太極拳で推奨されるのは、無理せず余裕を持ってゴールしたカメの方です。童話では、ウサギのオーバーワークで寝た事によって、たまたま勝負に勝つことができましたが、もし仮に、ウサギに底なしのスタミナがあって負けてしまったとしても、推奨させるのはカメの方なのです。

演武はなめらかな動き
演武中の茂木さんはなめらかな動き

60%くらいの頑張りで得られる中くらいの成功

人間は誰でも、常に全力で頑張り続けることはできません。「100%の頑張りで得られた大きな成功」よりも、「60%くらいの頑張りで得られる中くらいの成功」の方が継続できるし、肩肘張って身も心もすり減らしてしまうというような事態を避けられます。

そして、「100%の頑張りで得られた大きな成功」が10年に1回しかない人よりも、「60%くらいの頑張りで得られる中くらいの成功」が1年に1回ある人の方が、長い人生をトータルで見た時に、成功度は高くなっていると思います。そもそも、100%の頑張りを続けていたら、心と身体に相応なダメージが蓄積されてしまって、寿命が縮んでしまうかもしれません。

日本や中国にかつていた達人と呼ばれる人たちは、「60%くらいの頑張りで得られる中くらいの成功」を求めて、リラックスして何事にも臨みます。それによって、本来の自分を出せた時に、予想以上の結果が出る事もあります。

「めんどくさい」が口癖の茂木さん
茂木さんはいつも身体の力が抜けているように見える

もしあなたが頑張り屋さんだとしたら、あなたが最初にするべき事は「めんどくさい」と言うことです。リラックスできます。

また、すぐにやらなくてもいい事は、すぐにはやりません。やるべき時が来るまで、寝かせておきましょう。そのうちに、「これはやらなくていいや」とか、「あそこには顔出さなくていいや」とか、そんな風に無駄な事が切り離されて、本当に大切な事だけ残ります。

残った本当に大切な事だけを頑張って、それ以外の事は「めんどくさい」と思いながら適当に手を抜いてやれば、本当に大切な事で結果を出す事ができると思います。しかも、本当に大切な事でも「60%くらいの頑張りで得られる中くらいの成功」を目指す事で、肩の荷が降りて、楽に生きられるようになるのではないでしょうか。

studio景
住所
東京都荒川区西日暮里1-61-4
ホームページ
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「もてき式コラム」執筆者の茂木慧太
「もてき式コラム」執筆者の茂木慧太 (撮影:山本陸)

文=茂木慧太(トネリライナーノーツ サポーターズ)
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