「新島からアフリカへ、安心を求める旅に」愛の生徒手帳 3ページ目

愛の生徒手帳

日暮里舎人ライナーのユーザーで、五感を使った自然あそび体験を通じて生きる力を育む団体「ちきゅうの学校」生徒会長の小笠原愛さんが、今の想いを届けるエッセイが「愛の生徒手帳」です。

3ページ目は、「新島からアフリカへ、安心を求める旅に」という内容でお話をしてくれました。聞き手は、トネリライナーノーツ編集長の大島俊映です。
(取材日:2021年11月25日)

「ちきゅうの学校」生徒会長の小笠原愛さん
「ちきゅうの学校」生徒会長の小笠原愛さん

新島に拠点を置いて

――前回は「旅に出る」というお話をしてもらいましたが、その後はどうですか?

愛さん 旅、めちゃくちゃしましたね(笑)前回お話したパートナーとはスケジュールが中々合わなくて一緒に行くのが難しかったんですけど、基本は私1人で行きました。

――どのあたりに行かれたんですか?

愛さん 東京都の伊豆諸島の中にある新島に拠点を置いて、「旅」兼「仕事」という感じでやっていました。

新島の海をバックに
新島の海をバックに

――前回のお話でも「拠点を探す」と言っていましたが、新島にしたのはなぜですか?

愛さん 私自身が東京でスキンダイビング(素潜り)のプールのレッスンをしているんですけど、レッスンを受けてくださっている方たちは、海で泳ぐことも楽しみに練習している方がほとんどなので、東京から近くて綺麗な海となると伊豆諸島になるとは思っていました。そこに、友達からのご縁をもらった感じですね。

――新島を拠点にしてみて、どうでしたか?

愛さん 最高です!(笑)竹芝桟橋から船に乗ってしまえば約2時間で島に着けて、そこから車で約5分の距離に定宿があって、宿からは海も自転車とか歩きとかで行けて、無料の温泉までもすぐに行ける環境なんです。私のプールのレッスンのお客様も、喜んでくれますね。

新島でのスキンダイビングツアーの様子
新島でのスキンダイビングツアーの様子

――仕事として言うと、愛さんのお客さんは新島に行ってなにをするんですか?

愛さん まず私が「この期間は新島にいるから来たい人は来てね」という形でお客様たちに伝えておいて、実際に来てもらったら、海でスキンダイビングのレ ッスンをしたり、スキンダイビングツアーをしたり、魚突きをしたりします。海で命をいただく体験である魚突きができて、しかも、その獲った魚をみんなで捌いて食べるので、興奮したり感動してくださるお客様が多いですね。

――旅の面白いエピソードはありますか?

愛さん 面白いというか、自然は危険も隣り合わせという事がありました。魚に詳しい方から「ウマヅラハギだから食べて大丈夫だよ」と言われて食べた魚が、毒性のあるソウシハギという魚だって後から分かったんです。ハギだから肝を醤油に溶かしたら美味しいでしょ、と思って食べたんですけど、その肝に毒があると。ソウシハギは食べるものによって、毒を蓄積する個体と、大丈夫な個体があって、結局は私が食べたのは大丈夫な個体だったので何もありませんでした。だけど、海の魚は自分の目で確かめたり写真で見比べたりして、自分自身で安全かを判断しないといけないと実感しました。

魚突きで獲った魚は自ら捌く
魚突きで獲った魚は自ら捌く

アフリカへの旅

――噂によると、今度はアフリカにも行くと。どんな旅なんですか?

愛さん なぜ海外に行く事にしたかっていうところをまず話したいんですけど、東京と新島の2拠点で生活していると、新島への旅がだんたんと日常になってしまって、刺激が足りないっていうか「生きてる!」って感じがしなくなってきたんです。自然の中に身を置くと、なにが起きるか分からなくて怖いとか、すっごい感動したりだとか、そういう心が動く瞬間があって。それが好きで、私は自然の中にいるんだなと思っていて、だから、言葉も通じない、右も左も分からないところにまた行って、「生きてる!」って感じたいと思って、海外を旅する事にしました。

アフリカ旅
アフリカ旅

――ヤバいですね!(笑)

愛さん そんなタイミングでご縁をいただいた友達が、アフリカのウガンダでエコビレッジを建設していました。それでウガンダに行く事に決めたんですけど、またそれを決めた日に知らないウガンダ人からFacebookでメッセージが来て。

――そのメッセージって何語だったんですか?

愛さん その彼は英語でした。メッセージが最初に来た時は怪しいと思っていたんですけど、やり取りをしてみたらウガンダの子どもたち30人ぐらいを自宅で学習支援している人で。その人のところにも行ってきます(笑)

――もうヤバいしか出てこないです!(笑)

「安心したい」という想い

――愛さんはどこを目指しているんですか?

愛さん 目指す方向は見失ってるかもしれないです(笑)ただ、世界中に家族を作りたいとは思ってます。もちろん、婚姻関係や血の繋がりではなくて、心の繋がりとしての家族です。なんでかって言うと、安心のためなんですよね。

――安心ですか?

愛さん 世界中に知っている人がいる、あんな生活をしている人がいる、いざとなったらあそこに行ける、そういう自分の居場所探しは、安心を求める行動なんだなって気付きました。だから、ちょっと危険に聞こえる旅でも、私の中で軸は繋がっているんです。友達が世界中にいて、もちろん日本にもいて、そんなみんなと「安心して生きる」場所を増やしていきたいんです。以前は、地球の環境問題に対して色々思っていたんですけど、それも掘り下げたら結局は「安心して住める地球」を欲していたんだなって。「安心したい」っていうのは、最近気付いたワードです。

「安心したい」
「安心したい」

――最後になりますが、未来の自分自身はどうなっていると思いますか?

愛さん アマゾネスになりたいです(笑)アマゾネスは、どこの自然の中でも、強く、逞しく、美しく生きる女性の事だと自分の中で定義づけています。職業的にやりたい事というよりも、自分が安心してハッピーに暮らせることが1番大事。その上で、私自身が居場所を探しているので、そういう居場所作りみたいなところに行き着くかもしれませんね。

「愛の生徒手帳」話し手の小笠原愛
“アマゾネス”を目指す

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「愛の生徒手帳」話し手の小笠原愛
「愛の生徒手帳」話し手の小笠原愛

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