日暮里舎人ライナー「西日暮里駅」より徒歩7分にあるフィットネススタジオ「studio景」のオーナートレーナーである、茂木慧太さん。競泳でインカレ優勝やロンドンオリンピック最終選考進出などの実績を残し、現在は太極拳の道を邁進するそんな彼が、その時のインスピレーションで書きたいことを書くのが「もてき式コラム」です。
#14では、「YouTubeのチャンネル登録者数が1万人を突破!その極意は“予測力”」をテーマに、コラムを寄稿してくれました。
2022年6月に、全国の書店で販売されている女性誌の『CLASSY.』から、「“家にいながらできる自分磨き”という特集に、studio景のサービスであるオンラインダイエットサポートをぜひ掲載させてほしい」というありがたいお誘いを受けました。そして、それを機にYouTubeを本格的に始めて、約半年で登録者数10,000人のチャンネルに成長させる事ができました。(2023/4/13時点で登録者数は約12,500人)
今回のコラムでは、僕なりに考えるその極意をお伝えします。
「動画戦国時代」の渦中で
現在、世界には驚くほど多くの動画配信者がいて、どうやって撮影や編集をしたのか分からないほどの凄いクオリティの動画をコンスタントに投稿する人がたくさんいます。
例えば、芸能人やオリンピック選手などの知名度や影響力を持った方がYouTubeに参入し、短期間で多くの視聴者を獲得しています。他にも、人体の事を専門的に学んだ医師や、それに準ずるような身体に関する専門的な知識を持っている方が、解剖学や運動学の用語を駆使してスポーツや運動、ダイエットなどについて分かりやすく解説している動画がたくさんあります。
そんな「動画戦国時代」とも言えるこの時代に、いかにして視聴者を増やしていくのか?戦略を立て、実際に行動し、行動から得られた情報を元に戦略を修正する。それを繰り返しながら、より良い形を模索するのはやはり大事です。
YouTubeで生計を立てるユーチューバーと聞くと、常に派手ではしゃいで楽しいことばかりやっているようなイメージがありますが、おそらくチャンネル登録者数が多いユーチューバーは上記のような地道な作業をコツコツとやっていると思います。まだチャンネル登録者が1万人を超えた程度の僕は、ユーチューバーとはまだまだ名乗れませんが、それでも続けてきた中で、視聴数の伸びる動画をアップするユーチューバーはどういう人か?という事が朧げながらに見えてきました。
もてき式YouTube
僕がYouTubeチャンネルに投稿している動画は、僕の喋りがメインです。iPhoneのカメラで撮影して、パソコンにあらかじめ入っていた映像編集ソフトで撮影した動画を編集してから、投稿をしています。綺麗な映像とは言い難く、編集が下手だったり音が小さかったりと、正直なところ、自分の中で満足できるクオリティの動画を投稿できたと思った事は1度もありません。
それなのに、多くの方に見てもらえるのはどうしてだろう?そう考えた時に、動画制作の中で自分なりに“意識している事”があって、そこに多くの方は共感してくれて、チャンネル登録やリピート再生をしてくれているのではないかと思いました。
僕が動画を作る上で最も“意識している事”は、「自分が見せたいと思っているものではなく、視聴者が見たいであろうものを予測して作る」につきます。
見たいであろうものを、予測する
ユーチューバーとは、「自分の見せたいものを見せる」という職業ではなく、視聴者の潜在的なニーズ、つまり、「見たいであろうものを、予測して見せる」という職業なのではないかと考えたのです。
もちろん、色々なジャンルのユーチューバーがいるので、全てがそういう訳ではないでしょう。しかし、自分の見せたいものだけ見せて高い視聴数を稼げるのは、本当の天才か芸能人などのかなり強いコンテンツを持っている人だけで、そのような人を参考にすると痛い目を見るように思います。現に、「自分の見せたいものを見せる」だけのチャンネルの多くは、再生数やチャンネル登録者数が伸び悩んでいるのを確認しています。
天才ではない僕は、「自分の客層が最も見たいであろうコンテンツを予測する」という事を続けて、約半年間でチャンネル登録者数を10,000人も増やす事ができました。そして、YouTubeを続けてみると、お気楽な仕事ではないんだなという事に気付きます。
「もっと格好良い姿を見せたい」とか、「センセーショナルなところを見せたい」とかという思いで動画を作るよりも、自分としてはイマイチに思ったとしても、自分の視聴者層をしっかりターゲティングして、その層が見たがる内容を予測して動画を作っていくのが、ユーチューバーには求められていると思います。
例えば、「自分の見せたいもの」が「自分の客層が見たがっているもの」と一致している場合は、ユーチューバーとしてはかなりラッキーなパターンだと思います。一方で、自分を完全に押し殺して、視聴者が見たいものだけを作る事に徹するのも、なかなか骨の折れる作業です。
視聴者が見たい内容の中に、押し付けがましくない程度に自分の見せたいものをいかにして忍び込ませられるか?ここが動画制作の工夫のしどころであり、クリエイティブが要求される楽しいところです。
正直なところ、自分でもここまで登録者数が増えるとは思っていなかったのですが、YouTubeでチャンネル登録者数を増やすために、僕がやってきた事を紹介しました。参考になるかどうかはわかりませんが、「YouTubeにチャレンジしてみたい!」と思っている方はもちろん、仕事や生活などの考え方の1つとして、頭の片隅に置いておくと良いかもしれません。
studio景
住所
東京都荒川区西日暮里1-61-4
YouTube
https://www.youtube.com/@kit99fly
文=茂木慧太
トネリライナーノーツ記事
https://tonerilinernotes.com/tag/moteki/