にぎりむすび、ついにオープン! 【ギリギリにぎりむすび さいごの1口】

ギリギリにぎりむすび

日暮里舎人ライナー「舎人駅」より徒歩圏内、東伊興の寺町の一角で、ママとベビー・キッズの「コミュニティKoen」代表の山本亜紀子さんが「ママとキッズのサードプレイス」という親子の居場所作りにチャレンジしています。そのプロジェクトが進む中、新たな物語が産声を上げました。物語の名は、“にぎりむすび”。

この連載は、トネリライナーノーツ編集長で「ママとキッズのサードプレイス」プロジェクトにも関わる大島俊映が、「にぎりむすび」の開店までの物語を現在進行形でお届けするドキュメント「ギリギリにぎりむすび」です。さいごの1口は「にぎりむすび、ついにオープン!」をお届けします。

「ママとキッズのサードプレイス」についてはこちら

3月31日に“ギリギリ”でオープンした「にぎりむすび」
3月31日に“ギリギリ”でオープンした「にぎりむすび」

にぎりむすびの塩気と握り加減

「にぎりむすび」ファンの方で、女将の山本亜紀子さん(以下、すじこさん)が号泣したのを知らない人はいないだろう。もし知らないとしたら、悪い事は言わない。前回の7口目を、今すぐに読んでほしい。「にぎりむすび」の絶妙な塩気の理由が分かるはずだ。

えっ、塩気が足りないって?それは、すじこさんの流す涙が足りない、という意味だろうか。現場のスタッフである「にぎり娘」たちは、あれから、商品プランナーの長村孝則さん(以下、おさ)が見守った厳しい修行を乗り越えた。だから、塩気が足りないとは言わせない。そんな事を言ったら、すじこさんがまた、泣く。

修行中に握られた「にぎりむすび」海苔が巻かれていないのは失敗ではなく、オカカ
修行中に握られた「にぎりむすび」。海苔が巻かれていないのは失敗ではなく、オカカ

修行を終えた「にぎり娘」たちは知っている。“おにぎりを握る”というのが、いかに奥深い仕事であるかを。美味い鮨は付け台に置くと“沈む”と言われるが、「にぎりむすび」も、それに近い。前述の塩気や具の分量の他、味の決め手となるのが、握り加減。いかに“米に空気を纏わせる”事ができるかが重要なのだ。

彼女たちは3月31日のオープンに向けて、豚汁を作りまくり、出汁巻きたまごを焼きまくり、おにぎりを握りまくった。僕は現場にいた訳ではないが、食べれば分かる。オープン直前の試食会で食べた料理は、2月に食べたすじこさんのおにぎりとは、明らかに違った。どこを食べても具が入っていて、米に塩気がきいていて、握り加減はスタッフによってまだバラつきがあるものの、どこに出しても恥ずかしくないプロの料理に仕上がっていた。

3月31日のオープン当日、「コミュニティKoenてらまちハウス」の様子
3月31日のオープン当日、「コミュニティKoenてらまちハウス」の様子

にぎりむすび、ついにオープン!

迎えたオープン当日は、快晴だった。晴れ男の僕は、オープン日に合わせて、すじこさんと営業プランナーの川野礼さん(以下、たらこさん)による「“魚卵姉妹”対談(注1)」を徹夜で仕上げたばかりで、「スジコとタラコはどちらの方が尿酸値を上げるのだろうか?」などというどうでもいい事を考えながら、現地に4歳の長男と赴いた。余談だが、オープン後に「タラコ にぎりむすび」が、“焼き”たらこから、イートイン限定の“半生”たらこに変更された事を伝えておく(たらこさんの圧力によるものかどうかは不明)

11時30分頃、オープンと同時に1番客として店内へ。これまでの苦労を考えたら、すじこさんのように泣いたわけではないけれど、感慨深い。料理の写真を撮る習慣がないので、下の画像はカメラマンの山本陸くんによるイメージ写真だが、「にぎり娘」が練習を重ねた「にぎりむすび」も、野菜をふんだんに使った「ベジベジとん汁」も、丁寧に焼かれた「免許皆伝のだしまき」も、おさが仕込んだ「師匠のふくさい」も、全てが美味かった。これまでに、おにぎりを完食した事がなかった長男も、「シャケ にぎりむすび」を完食。こんな風に「美味しく栄養を摂れる」のは、コンビニや他の飲食店では難しいのではないだろうか。

天才カメラマンによる「にぎりむすびランチ」のイメージショット
天才カメラマンによる「にぎりむすびランチ」のイメージショット

「にぎりむすび」がオープンした3月31日は、「コミュニティKoenてらまちハウス(注2)」の記念すべきオープン日でもある。地域に住むたくさんの家族が来てくれて、イートインやお弁当で、舌鼓を打った。昨年9月に僕がおにぎり屋と言い出してから数カ月、スタートを切ったばかりのこのお店が、地域の人たちに愛されるようになる事を、そして、いつの日か「スジコ にぎりむすび」が誕生する事を願ってやまない。

この原稿を書いているのが、4月下旬。オープンから1ヶ月が経っても課題は山積みで、僕は「にぎりむすび」の事業プランナーとして、やらなければいけない事がたくさんある。だから、本連載『ギリギリにぎりむすび』は、これで終わろうと思う。

けれど、「にぎりむすび」の今後にも、ぜひ期待してほしい。「にぎりむすび」のお弁当とベジベジとん汁をお届けする数量限定のホームランチ(宅食)はスタートしたが、それ以外にも、地域の人たちがワクワクするような仕掛けを始めていくつもりだ。間違っても、にぎりむすび閉店までのドキュメントがここで始まらないように、“魚卵姉妹”とおさと「にぎり娘」たちと頑張っていく。

『ギリギリにぎりむすび』でなにを書いてもほぼ許してくれた器のデカい“魚卵姉妹”。左がすじこさん、右がたらこさん
『ギリギリにぎりむすび』でなにを書いてもほぼ許してくれた器のデカい“魚卵姉妹”。左がすじこさん、右がたらこさん

注1)「“魚卵姉妹”対談」についてはこちら

注2)「コミュニティKoenてらまちハウス」についてはこちら

にぎりむすび
住所
東京都足立区東伊興4-14-4
ホームページ
https://nigirimusubi.com/
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https://linktr.ee/nigirimusubi

「ギリギリにぎりむすび」執筆者の大島俊映
「ギリギリにぎりむすび」執筆者の大島俊映

文=大島俊映(トネリライナーノーツ 編集長)
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