「私たちを導くお父さんの石鹸“サンダー・レッド”」本宮石鹸工業所

日暮里舎人ライナー「見沼代親水公園駅」より車で15分の埼玉県川口市に工場がある「本宮石鹸工業所」を、足立区古千谷にある絨毯メンテナンス・販売の会社「大成コーポレーション」代表の追分脩司さんが取材しました。

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真ん中が社長の鈴木玲子さん。右が妹で役員の松原美子さん、左が娘で社員の戸塚朋子さん。川口市の工場にて
真ん中が社長の鈴木玲子さん。右が妹で製造責任者の松原美子さん、左が娘で従業員の戸塚朋子さん。川口市の工場にて

洗濯に使われる石鹸や洗剤には多くの種類がありますが、クリーニング業者向けもそれは同様で、多種多様な石鹸や洗剤が存在します。その中で、私が経営している「大成コーポレーション」では、「本宮石鹸工業所」が作る大豆油(醤油油)を丸ごと使った純石けん分99.9%・無添加の粉石鹸「サンダー・レッド」を使って、ペルシャ絨毯をはじめとした手織り絨毯や機械織ラグなどを洗っています。

物によっては1千万円を超えるペルシャ絨毯を洗う事もありますが、「サンダー・レッド」をなぜ使っているかというと、そこにはいくつかの理由があります。

「サンダー・レッド」の商品とパッケージ。商品名は、元々の屋号「雷石鹸本舗」から由来

①高い洗浄力で、汚れ落ちが良い
皮脂汚れの落ち方は、他の洗剤に比べると一目瞭然で、抜群に良いです。

②無香料である
お客様からのご要望がない限り、クリーニング品に香料の付加は不要だと思っています。

③蛍光増白剤が不使用である
蛍光増白剤とは、洗剤の中に入れる白い染料です。上から白い色を被せるのは、柄物の絨毯には向いていないと考えています。

④高い生分解性を持つ
天然由来石けんは、合成洗剤に比べて生分解性(物質が微生物などの生物の作用により分解する性質)が高いと言われていて、次世代へ繋ぐ環境への負荷を減らせます。

⑤仕上がりのしっとり感が違う
石けん成分以外にも、グリセリン等の保湿成分が存在しています。そのため、洗い後にあえて油分を残す事ができるので、「さっぱり」に加えて「しっとり」します。

 取材前の様子。戸塚さん(右)の説明を熱心に聞く
取材前の様子。戸塚さん(右)の説明を熱心に聞く

そんな「サンダー・レッド」は、どのような人たちが、どのような想いを持ちながら作っているのか。今回は、実際に仕事で使用している私が、「本宮石鹸工業所」社長の鈴木玲子さんにお話を伺いました。取材途中、製造責任者の松原さんからも補足のお話があります。

「本宮石鹸工業所」は、「サンダー・レッド」の生みの親である2代目の本宮栄吉さんから、長女の鈴木さんに事業承継、今もなお家内制手工業の伝統を守り続けています。

工場内の事務所でお話を伺いました
工場内の事務所でお話を伺いました

「やっぱり、もう1度、お父さんの石鹸を作らなくちゃ(鈴木さん)」

――お父様から会社を引き継ごうと思った時、どんな心境の変化だったのですか?

鈴木さん 父がまだ生きていた晩年に、経営していた工場が火事になってしまって、石けん作りが出来なくなってしまったんです。その時に、父がひどく落ち込んでしまいました。私も、毎日のように父が作った石鹸で洗濯をしていると、「これを使い切ったら、もうなくなってしまうんだな」って。そう思ったら「やっぱり、もう1度、お父さんの石鹸を作らなくちゃ」という気持ちが、フツフツと湧いてきました。それで、妹たちに相談して一緒にやりたい、と父に話しました。当時は主婦だったのですが、子育てが一段落したタイミングだったというのもあります。

――引き継ぐ意思を伝えたら先代社長のお父様は何と言ってましたか?

鈴木さん 何も言いませんでしたよ。「そんなにやりたいならやりなさい」とだけ。父の世代の男の人らしく、あまり話さない人でした。でも本当の親孝行って、こういう事なんじゃないかとは思いました。

質問に耳を傾ける鈴木さん(右)
質問に耳を傾ける鈴木さん(右)

鈴木さん 事業承継を決めたら、工場ができるところを探さないといけなかったので、物件を探して色々と見に行きました。テレビドラマに出てくるような、海辺の廃倉庫みたいなところに行く事もありましたね。

――それは大変そうですね。

鈴木さん でも、「お父さんの石けん工場を再興するなんて、それは良い事だよ!がんばってね!!」って、行く先々で褒めてもらえたり、応援してもらえたりするんです。その時期に、ユーザーさんからも、励ましの声をたくさんもらいました。「絶対にサンダー・レッドを使うから、洗濯しないで待ってるよ!」って。こんなに色んなところで応援されていたら、これは導かれていると感じました。“石けんの神様”に導かれたんだと思っています。

補足の説明をしてくれる松原さんは、鈴木さんとの息もぴったり
補足の説明をしてくれる松原さん(左)は、姉の鈴木さんとの息もぴったり

サンダー・レッドが持つ哲学と特徴

――「サンダー・レッド」はどんな想いや哲学で作られているんですか?

鈴木さん 私の父は「愛だ」って言ったんですけれど(笑)このあたりの話は、妹の方から説明してくれると思います。

松原さん 「サンダー・レッド」は日本の食文化の中に組み込まれているんです。日本人の食卓には、醤油が不可欠でしょう。その醤油の製造工程で産み出される貴重な油を、「サンダー・レッド」は丸ごと使っているんです。この油は利用されずに廃棄されていた時代もありましたが、石油やガス等も使わないで石けんを作る事が出来るのは、環境に配慮するべきこれからの社会に必要となってくる製造方法だと思います。壮大な話になってしまいますけど、製造工程でCO2の排出をしない、高い生分解性の石鹸を供給する事が、日本の文化を守る事に繋がっていると思っていますし、それが「サンダー・レッド」の哲学です。

――「サンダー・レッド」を使ってくれている方に対しては、いかがですか?

鈴木さん 洗浄力こそが、「サンダー・レッド」が必要とされる理由だと思っています。汚れ落ち性能は、ユーザーさんの期待する部分であり、ここだけは絶対に譲れないですね。1番嬉しいのは、お客様から「よく汚れが落ちる」って言われる事。その期待は、絶対に裏切りたくないですね。

「サンダー・レッド」の製造工程の様子
「サンダー・レッド」の製造工程の様子

――最後になりますが、この記事の読者に伝えたい事はありますか?

松原さん ぜひ1度、「サンダー・レッド」を使ってみてほしいです。これは意外と知られていない事ですが、石鹸の泡だちと、汚れ落ちは、関係がないんです。「サンダー・レッド」は、小さい泡が出る石けんなので、見た目にはそこまで泡だらけにはなりません。ですが、しっかりと汚れが落ちていきますので、泡立たなくても安心してお使いください。

本宮石鹸工業所(サンダーレッド)
ホームページ
https://www.thunder-red.jp/
商品ラインナップ(ホームページ内)
https://www.thunder-red.jp/about/index.html

大成コーポレーション
住所
東京都足立区古千谷本町1-10-28
ホームページ
https://www.taisei-rugs.tokyo/
TONERI RUGs(オンラインショップ)
https://tonerirugs.stores.jp/
Instagram
https://www.instagram.com/toneri.rugs/

取材者の追分脩司(撮影:山本陸)
取材者の追分脩司(撮影:山本陸)

取材・文=追分脩司(トネリライナーノーツ サポーターズ)
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https://www.instagram.com/shujioiwake/
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撮影=大島俊映(トネリライナーノーツ 編集長)
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